すっごい俺

器が小さい、心も狭い。俺の俺による俺のためのエトセトラ

『ニンフォマニアック』みた。感想

 ピタゴラス、みたいな人が、

 

 「ソーマ(肉体)はセーマ(牢獄)」

 

 と言った。らしい。

 たぶん、すごい腰痛持ちだったか、すごい胃痛持ちだったんじゃないかと思うんだけど。

 

 まあ、それはどうでもいいんだけど。

 

 ◇

 

 『ニンフォマニアックVol.1&Vol.2』みた。

 

 雪の晩、北欧っぽい裏路地に女の人が倒れてて、たまたま通りかかった童貞のじーさんが家にもちかえって介抱する。そんでミルクティーだか飲みながら、夜を徹してその女性のぶっとんだ色情狂話をきく、かんじのストーリー。全8章で、基本は女の人の回想、ときどき童貞じーさんが釣りの話とかフィボナッチ数列の話でちゃちゃいれてくる。

 

 いやー。

 

 エロかったねー。

 

 でも思ったよりエロくなかったね。

 

 俺は映画のセックスシーン、苦手で。

 

 いやAVは好きだよ。

 でもAVみるときは、それなりの気分と期待とティッシュをもってみるじゃない。

 

 でも映画みるときって、ちがうでしょ。

 気分じゃないのに、他人のセックスみせられたって困る。

 知人のセックスみせられても困るけど。

 

 やったら長くて、監督の「すごいっしょ!」感がでてくるセックスシーン、

 

 だめだね。AVでやれよって。

 

 だからこの映画みるの気乗りしなかったんだけど、

 この映画のセックスシーンは大丈夫だった。

 シーン数は多いんだけど。淡泊なせいかな。

 

 できればモザイク外してほしかった。

 

 めくるめく多種多様なちんこが画面いっぱいに映るシーンがあるんだけど、

 モザイクかかってて、わけわからない。

 

 あと終わり方がね。チェーホフ式というか。

 発射するつもりが、発射されちゃったね。

 

 でも女の人のね、性を超えてゆこうとする姿勢が、力に満ちていてよかった。

 

 いらない知識が身につくし。

 ムチの作り方とか。

 

 あとなにより、笑うね。

 実はコメディ映画だった。映画館であんなに笑ったの、ひさびさだった。

 

 そんなかんじ、でした。